『名著で学ぶインテリジェンス』 情報史研究会 (日本経済新聞出版社)

投稿者: たけし 投稿日:2009/02/02
カテゴリー:【新書・文庫】 【たけし】 【おすすめ度:☆☆☆☆

 インフォメーションからインテリジェンスを抽出する手法は、20世紀の二つの大戦を経て急速に発達しました。戦争の勝敗を左右するほど強力な効果を持たらすこの手法について、戦後世界各国で学術的な研究の対象となっています。日本における学術的な研究は最近まで低調な状態が続いていましたが、2002年の情報史研究会の発足の例にみられるように、ようやく活発になってきています。こうしたインテリジェンス研究熱の高まりを受けて、世界中の良質なインテリジェンス研究の成果に手っ取り早くアクセスしたい読者のためのガイドブックとして書かれたのが本書です。

拾い読みしやすい統一された章立て

 本書で紹介されているインテリジェンス関連本はその殆どが英語原典ですが、一章あたり原著一冊の著者紹介、内容紹介、解説の3小節構成で紹介されているために、その本が書かれた背景、著者の動機、その本のインパクトなどが把握しやすいように配慮されています。また、章末には関連書籍が列挙され、さらに深く学習したい読者に配慮されています。

日本の政策意思決定者のインテリジェンス・リテラシーの低さが目立つ

 アメリカやイギリスなどの先進諸国では、第二次大戦後早くからインテリジェンスを政策に活かす重要性を認識しており、政府に一元的なインテリジェンス機関が整備されて様々な政策に活かされる仕組みが確立されているようです。また、学術的な研究や、ジャーナリスト等による出版活動や啓発活動も盛んに行われているため、この分野に対する民間人の関心が高いことも伺い知る事ができます。

 それに対し、日本には戦前戦後を通じて「国家としての一元化されたインテリジェンス機関」が確立できていません。また民間人の認知度も低く、ほとんどマニアが趣味で勉強している程度の現状が対比的にあぶり出されています。少なくとも政策立案に携わる人材に対しては、早急にインテリジェンスに関する教育制度が整備される事が望ましいと思われます。

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