『日本人よ!』イビチャ・オシム(新潮社)

投稿者: かーくん 投稿日:2007/09/04
カテゴリー:【実用・スポーツ・ホビー】 【か〜くんの紹介】 【おすすめ度:☆☆☆

 日本代表の試合はほとんど見ている。もちろん試合内容が気になるという理由もある。しかし、それ以上に気になるものがあるからだ。そう、オシム監督のインタビューである。大柄な体格でありながら、身をかがめて話す独特の雰囲気。そこから発せられる言葉が気になり、試合が見られなくてもインタビューには間に合うように帰るようにしている。

 彼の独特の雰囲気の裏には何があるのか。オシム監督についてより知りたいと思い、3冊のオシム関連本を読んだ。『日本人よ!』『オシムが語る』『オシムの言葉』の3冊である。それぞれに特徴があり、読み応えのある本ばかりであった。今日はまず『日本人よ!』の紹介をさせていただきたい。

 『日本人よ!』は、オシム監督が日本、日本のサッカーについて彼自身が述べた1冊である。日本についての観察では、耳が痛くなるような指摘がされていた。例えば、次のような記述である。

「今の日本人が勤勉であるかどうかは疑問だ。現在、日本人は非常に高い生活水準を保っているが、それは勤勉だった先代が作ってきた生活水準を今の人々が教授しているだけなのではないか」
「十〜十二時間働くことが勤勉であるという意味ではない。十二時間オフィスに座っているより、一時間だけ勤勉に働いていた方が良いって時もある。」

 この他にもミスをおそれる日本人に対して、日本の教育の問題点にも言及をしている。ミスをチャンスだと思えない日本人は、とても損をしている。そう、我が身を振り替えさせられる内容であった。(ピンチをチャンスと考えるという発想は、『不動心』松井秀喜が参考になる。)

 また、日本のサッカーについても鋭い指摘がされている。それだけでなく広い視野で考えられていることが伝わってくる内容でもあった。日本のサッカーはどう進むべきなのか。Jリーグの発展に今何が必要なのか。審判が抱えている問題。海外で活躍する選手について。日本のサッカー全体を考えて発言していることが伝わってくる。
 もちろん日本代表についても述べられている。選考基準についても時折触れられており、「だから選ばれたなのかな?」と招集メンバーの発表がより楽しめるヒントがちりばめられていた。
 一方、選ばれない理由についても述べられている。その箇所を読んでみると、オシム監督が「代表に呼ばれることで、その選手にどのような影響が起きるのか」ということまで考えて招集いることが分かる。「だからあの選手が、今回は呼ばなかったのか!」と納得させられた。

 そして巻末では、サッカーが社会の中でどのような位置にあるのか。サッカーとマスメディアとの関係についても言及されている。彼がこれまで置かれてきた厳しい環境から培われてきたものがにじみ出ている箇所であった。その経験については、2冊目に読んだ『オシムが語る』で述べられている。次回はこちらの本を紹介したいと思う。

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