『連合軍の傑作兵器駄作兵器 - 究極の武器徹底研究』広田 厚司 (光人社)

投稿者: たけし 投稿日:2007/07/03
カテゴリー:【新書・文庫】 【たけし】 【おすすめ度:☆☆☆☆

 現在の日本の歴史教育においては、第二次世界大戦といえば1941年の真珠湾攻撃から1945年の敗戦までの日本を中心にして語られることが多いですが、実際のところは1939年からヨーロッパにおいて火蓋が切られており、ヨーロッパを巡る戦いの歴史も、あらゆる意味で軽んじることが出来ないものです。特に、当時の最先端技術であった電子技術の観点や、日本人が最も軽視する傾向のある情報戦の観点から欧州戦線を見れば、同時期に日本が行っていた戦争とはまったく別次元の高度な競争が行われていたことがわかります。本書には、当時イギリスが行った電子・情報戦の実相を、ロンドンの英空軍科学情報報告書という膨大な資料からの取材により纏められた文書が収録されています。

 第二次大戦開戦前、ドイツ軍は当時主流だった計器航法による夜間飛行に換わる、画期的な電波式夜間航法システムを開発した。これにより、ドイツ軍の夜間爆撃の精度は飛躍的に向上し、その後の戦争の展望に大きな自信を得ていた。ドイツ軍はこのシステムの存在を機密にしていたが、イギリスは早くからこのシステムの存在を知り、密かに対抗策を練り始めていた。この段階で、イギリスの科学者らは大いにシステムの解明に貢献した。彼らによりシステムの解明が進むと、イギリス軍はついに熾烈な欺瞞・情報戦を開始した!

 イギリス人はミステリー好きだとよく言われますが、本書の文章の組み立てもミステリータッチであり、電波航法システムを解明する過程が非常に克明に記述されています。また、本来の科学者・研究者の執念深さというものを見せつけられ、天晴れというか、圧倒される感があります。

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