『キヤノンとカネボウ』横田好太朗(新潮社)

投稿者: かーくん 投稿日:2007/02/16
カテゴリー:【新書・文庫】 【か〜くんの紹介】 【おすすめ度:☆

 本著はキヤノンとカネボウ両社で働いた経験のある筆者の体験記である。戦前、史上最大のコンツェルン(複合企業)であったが、実質的な倒産に至ったカネボウ。一方で現在、経団連会長である御手洗冨士夫を輩出し、注目されているキヤノン。これら対照的な状態である両社での経緯を比較し、まとめられた1冊である。

 カネボウの戦前、戦後、高度経済成長期に渡る社会的な役割。その後の衰退の原因など内部にいたからこそ書ける意見や事実が込められている。また、キヤノンの成長の原動力などについても、内部からの視点で書かれている点で独自性がある。

 しかし、200ページ弱に様々なことを納めようとしたため、浅く広いものになっているのが残念だ。著者の日記を読んでいる気分である。自分の働いていた頃を懐かしみ、喜びや悲しみ、恨み辛みのつまった1冊である。定年を迎えたおじさんの昔話を聞かされたようであった。
 筆者の経験を生かすのであれば、両者の違いだけに内容を絞り、比較したほうが魅力的な内容であっただろう。

 したがって、キヤノンやカネボウの本ならどれでも読んでおきたい。高度経済成長期のノスタルジーに私も浸りたい!という人にだけおすすめしたい1冊である。キヤノンについては、『キヤノン式』など他の著書の方が詳しく書かれており、そちらをおすすめする。

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