『犯罪は「この場所」で起こる 』小宮 信夫(光文社)

投稿者: かーくん 投稿日:2006/06/26
カテゴリー:【新書・文庫】 【か〜くんの紹介】 【おすすめ度:☆☆☆

 ここ最近、信じられない事件が相次いでいる。テレビでは育った環境や性格など、犯人の特徴からこれらの事件の原因を述べているコメンテイターが多い。確かに犯人がなぜ犯行に至ったのか知ることは必要なことかもしれない。しかしながら、同じような環境で育った人、または似たような性格の人すべてが事件を起こしていない事実と照らし合わせてみても、犯人を知るだけでは犯行の原因を十分に説明するに至っていない。では何が原因なのだろうか?

 その答えとして筆者は本著において、犯罪が起こりやすい「場所」に注目をしている。犯罪を実行できる「機会」を減らせば被害に遭う人が減り、犯罪から遠ざかる「機会」を生むことで犯罪者を減らすことができるという主張である。この考えを知ったとき、衝撃を受けるとともに共感を覚えた。

 そして、犯罪の実行防止には、(1)抵抗性、犯罪者から加わる力を押し返そうとすること。(2)領域性、犯罪者の力が及ばない範囲を明確にすること。(3)監視性、周囲から犯罪者が、物理的・心理的に「見えやすい」こと、の3要素が必要であるとしている。

 現在の日本に目を向けてみると、地域での人々のつながりが希薄なため、監視性の弱まりは否定できない。それに加えて領域性も曖昧になっている。このような状態で子供に防犯ブザーなどの抵抗性を持たせたところで、子供が犯罪に合わないようにする対策としては不十分である。大人についても同様だ。

 したがって、犯罪にあわないためには領域性と監視性の欠如を改善しなければならない。その方法を考えるうえで、「地域安全マップ」の作成など本著の国内外の事例紹介を読むことは有効である。これらを通じて、自分自身や大切な人を危険からどのように守るか、改めて考えてみてはいかがでしょうか。


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