『幸福な食卓』瀬尾まいこ(講談社)
投稿者: ゆかちゃん 投稿日:2006/05/08
カテゴリー:【文学・評論】 【ゆかちゃんの紹介】 【おすすめ度:☆☆☆☆】
なんとなくおもしろそうと思って手にとって見た本だけど読み始めてから読み終わるまであっという間だった。結末が予想できてしまう小説もある中、これは最後まで分からない。「次はどうなるの!?」と思うような話ではないんだけど、とにかくどんどんページがめくれてしまう。で、結局おもしろいの?と突っ込まれそうなのではっきり言いますと、これおもしろいですよ。
主人公の佐和子の家は壊れていた。佐和子を取り巻くちょっと変わった家族。そして彼女の恋愛。佐和子が語り手として描かれているので、彼女のひたむきな気持ちがリアルに伝わってきて切ない。そういった意味では女の子の方が共感して読みやすい部分もあるかと思いますが、男性にもぜひ読んでもらいたい。
家族とは家ごとに色んなあり方があるだろうけど、やはり母親、父親、兄弟…、それは誰にも代えられないし、それぞれの役割がある。そこが壊れてしまった佐和子の家。そんな佐和子の家と彼女の心をのぞいてみて下さい。
「幸福な食卓」の意味に気付くはずです。
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